院長ブログ
こんな時どうする?
横浜市医師会で発行している「みんなの健康」という冊子があります。
そこに「こんな時どうする?」というQ&A形式の記事があり、各医会が輪番で担当しています。
医会っていうのは、内科医会、小児科医会、産婦人科医会などがあり、同じ科の医師によって構成された組織です。
その中に「横浜スポーツ医会」っていうのがあります。
ほとんどが整形外科の先生で、産婦人科医は私一人です。
だから、いろんな依頼が回ってきます。
今回は「こんな時どうする?」の原稿依頼です。
「よろこんで~~」と受けたものの、意外にも手こずってしまいました。
750字以内。
これがネックでした。
最初に書いた文は900字を超えてしまい、そこから削る作業です。
これは削れない、これも残したいと思ったら、字数が減りません。
むしろ書き直しているうちに増えてしまったり。
数時間格闘してできた文章をご紹介します。
ホントはもっと情報を伝えたいんですけどね。
「みんなの健康9・10月号」に掲載される予定です。
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運動部に所属しています。大事な試合と月経が重なりそうで不安です。
- 月経の予定をずらすことはできますか?
「月経中は思うように練習ができない」「試合と月経が重なって力を発揮できなかった」という声をよく聞きます。女性ホルモンを主成分とする低用量ピルなどを用いることで、月経痛を軽減することができます。また、普段から低用量ピルを服用することで、月経(出血)の時期を早めたり、遅らせたりすることができます。一時的な調節には中用量ピルを使用することが多いです。
- ピルというと避妊薬のイメージがあります
確かに、最初は避妊薬として開発された薬です。健康な女性が飲む薬なので、より安全な薬として改良が進み、現在はホルモン量の少ない低用量~超低用量ピルが主体となっています。月経痛を改善する効果があるので、月経痛(月経困難症)の治療薬として使われるようになりました。
- 月経前症候群(PMS)にも効きますか?
PMSの症状には、下腹部痛、体重増加、乳房痛、イライラ、憂うつなどがあります。集中力が低下して、パフォーマンスにも影響がでます。低用量ピルはPMSにも有効です。
- 10代でピルを服用して大丈夫ですか?
はい、大丈夫です。月経痛の程度や成長には個人差があるので、服用開始時期は個々に検討しますが、国際的には初経発来後から開始してよいとされています。
- 低用量ピルの副作用は?
服用の初期には吐き気が起こることがありますが、飲み続けるうちに改善することがほとんどです。重篤な副作用に血栓症がありますが、喫煙、加齢、肥満などがリスクとなります。
- ピルはドーピングにはなりませんか?
ドーピングにはなりません。欧米のアスリートの低用量ピル使用率は83%という報告があります(2009年)。月経痛やPMSを改善することでパフォーマンスの向上が期待できます。月経のことで困っていることがあれば、婦人科で相談してみましょう。
クリニック概要
横浜市営地下鉄「センター南駅」の改札口を出て、
エスカレーターを下り、
5番出口右1つ目のビルCM-PORTビル8Fです。
- 診療科目:
- 婦人科
- 住所:
- 横浜市都筑区茅ヶ崎中央50-17
C・M ポート8F - TEL:
- 045-949-2212
- 最寄駅:
- 横浜市営地下鉄線「センター南駅」
5番出口出てすぐ
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日/祝 | 日祝 |
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09:30~13:00 | - | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | - | |
14:00~18:30 | - | ◎ | ○ | - | ○ | - | - |
休診日:月曜、日曜、祝日 ◎:火曜午後は15時からとなります。
※受付時間はお知らせ欄にてご確認ください。
※第1土曜日は植田院長と浅野涼子医師の2診体制となります。