骨粗鬆症の治療薬であるビスホスホネート製剤はとても効果がある薬なので、私もよく使ってます。

商品名は、リカルボン、ボノテオ、アクトネル、ベネット、フォサマック、ボナロン、ダイドロネルなどです。

リカルボンは4週間に1回の内服でいいので、使いやすいですね。

使用中の患者さんから

「抜歯をすることになりました」とか

「インプラント治療をしたいんですが」と言われたときには、薬を一旦中止します。

ビスホスホネート製剤による顎骨壊死の報告があったのは2003年です。

どうして顎の骨だけ？

次のような理由からのようです。

①顎骨は上皮を貫通して歯が植立しているため、感染源が顎骨に直接到達しやすい

②顎骨を被覆する口腔粘膜は薄いため咀嚼などの日常活動により障害を受けやすく、感染が顎骨に用意に波及しやすいこと

③口腔内には常在菌が多数存在すること

④う歯、歯周病を介して顎骨に炎症が波及しやすいこと

⑤抜歯などの侵襲的歯科治療により顎骨は直接口腔内に露出し感染を受けやすいことなど

（日本女性医学学会ニューズレターより抜粋）

以上、難しい説明ですみません。

抜歯やインプラント治療ではビスホスホネート製剤を止めることになりますが、

普段からのお手入れも大切なようですね。

定期的な歯科受診、クリーニング、衛生管理を心がけましょう。

それから、骨の薬はビスホスホネート製剤以外にも複数あります。

ビタミンD製剤を飲まれている方は多いと思いますが、それらの薬は続けましょう。