院長ブログ
映画「デトロイト」人種差別を考える
映画を観ることはあまりなく、
昨年観た映画は二つだけ。
ハリーポッターシリーズの
「ファンタスティックビーストと魔法使いの旅」と
「君の名は」でした。
ほのぼのとした心温まる映画を観た後は、
会話もはずむのですが、
昨日観た「デトロイト」は重い映画でした。
今年4本映画を観ると目標を立てた夫に付き合い、
「怖いのはやだ」と言ったのですが
「ホラーやサスペンスではない。
これは史実だから。」と付き合わされました。
1967年にデトロイトで起きた
黒人たちの暴動の渦中、
黒人青年が白人警官に射殺されるという
事件を扱った映画です。
鑑賞中も、観終ったあとも
複雑な辛さを感じましたが、
監督が女性というのに勇気づけられました。
監督・制作:キャスリン・ビグロー。
また、人種差別主義者の警官を演じた
ウィル・ポーリター(俳優)は撮影途中で、
「暴行を加える演技を強いられるジレンマ」の苦痛で
「突然泣き崩れてしまった」ときがあったそうです。
でもこれはフィクションではなく『史実』なんです。
映画を観て思い出したのは、
米国留学中に通ったコミュニティカレッジで
学んだことです(平成9年に夫の留学に伴い渡米)。
それまで、アメリカは人種差別の国だと
勝手に思い込んでいたのですが、
カレッジで人種差別の歴史を学ぶ中で、
自分が狭い認識と偏見の塊だったことに気づきました。
アメリカはアメリカで自国の人種差別と闘っている。
それを教えてくれたのは
ジャニスという名の女性教官でした。
ブロンドのウェーブがかかった髪は肩の下まで、
ポロシャツやコットンシャツの上着に、
カラーパンツが似合う素敵な先生でした。
考えてみれば、女性も差別されてきたわけです。
キャスリン・ビグロー監督はじめ、
女性が社会的問題を取り扱うことは、
とても重要な意義があります。
どうぞ劇場で鑑賞される際には
女性の監督の作品だと意識しながら
ご覧になるといいと思います。
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