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院長ブログ

低用量ピル どうして月経痛が楽になるんですか?

本日は低用量ピルの話題です。

月経痛の治療にも使われる低用量ピルですが、

どういう機序で月経痛に効くのでしょうか?

<痛みの原因はプロスタグランジン>

プロスタグランジンは子宮内膜で作られ、

平滑筋という筋肉を収縮させる作用があります。

子宮内膜から分泌されたプロスタグランジンは、

子宮を収縮させて月経痛(下腹部痛)を起こします。

胃腸の周りの平滑筋も収縮して、

吐き気や下痢になる人もいます。

 

<低用量ピルはプロスタグランジン産生を抑える>

低用量ピルに入っている黄体ホルモンには、

子宮内膜を薄くする作用があります。

したがって、ピルを飲むと子宮内膜が薄くなり、

月経量が減って、

プロスタグランジンの分泌も減るので、

痛みが楽になります。

 

<ピルには黄体ホルモンしか入ってないのですか?>

ピルにはエストロゲンというホルモンも入ってます。

少量のエストロゲンが含まれることで、

薬が安定して、不正出血が起きにくくなります。

排卵を抑える効果も高くなります。

何てったって「60年の歴史」がある薬です。

日本で使われるようになったのは1999年ですが、

使わないなんてもったいない。

月経痛のお困りの方、

特に10代~30代の女性の方には

是非使って欲しい薬です。

 

 カテゴリー:低用量ピル、月経  2018年03月20日

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