乳がん検診で触診をやめる自治体が出てきました。

それは、平成28年に厚生労働省から

次のような指針が出たからです。

「視触診は推奨しない」が、仮に実施する場合は、マンモグラフィ検査と併せて実施すること。

税金（公費）を使って行う対策型検診では、

触診は死亡率減少効果が明確でない、

というのが理由です。

川崎市ではすでに、触診なし、マンモグラフィ検診だけです。

横浜市はどうでしょうか？

横浜市でも触診をやめるかどうかの議論を続けてきましたが、

来年度も触診は受けられることになりました。

確かに全体の費用対効果のことを考えると、

触診は推奨しないということになるのでしょうが、

私たちは、

しこりが触れるのに、マンモグラフィ異常なし

という乳がん患者さんを診てるので、

やはり触診は重要なポイントです。

一方、マンモグラフィ検査は

初期の乳がんの石灰化を見つけるのが得意です。

それでラッキーだった患者さんはたくさんいます。

死亡率減少効果も明らかです（40歳～75歳まで）。

でも、石灰化を作らない乳がんや、

マンモグラフィでは映らない乳がんがあります。

触診を併用、

毎月の自己触診もしましょう。

私は触診がとても自信があるのですが、

半年後に自己触診で５mmのしこりを見つけてきた患者さんがいて、

（もちろん初期の乳がんで手術で完治）

それ以来、自己触診って大切だなあと思ってます。

もちろん超音波検査も併用してもいいですね。