昨年新聞やテレビなどで話題になった虐待の本です。

「虐待」という言葉がもつ響きが強烈であることから、この本では虐待のことを「マルトリートメントmaltreatment」と呼んでます。

マルトリートメントで脳が委縮するということを、科学的に証明したという点でも注目されました。

皆さんにも是非読んで欲しいと思うのは、

「どんな親でも経験がある」はずだからです。

著者の友田さんも、娘に手をあげてしまったことや、2歳の次女を自宅に置いて出かけてしまったことなどを告白してます。

私も子育てを思い出すと苦しくなります。一番のマルトリートメントは夫婦喧嘩を子どもの面前でやったことです。

「子どもは自分に向けられた言葉でなくても傷つくことがあります。」

「母親が父親をひどく中傷したり（私の場合はそれです）、祖父母が両親の悪口を言ったりするのを聞くと、子どもは自分まで否定された気になるのです。」

そして、大事なのは「そういう行為が誤りだったことを認め、子どもとのかかわり方を改善しながら、自身の行為を正していくことだ」ということです。

それから、やはり性的マルトリートメントは表面化しにくくて、成人後にうつ病や解離の症状を発症しやすいという報告があります。

教育や子育て、医療に関わる特に専門家の方には是非読んで欲しい本です。