湿疹関連の漢方はたくさんあります。昨日は温清飲（ウンセイイン）を紹介しましたが、本日は消風散（ショウフウサン）という漢方です。

乾燥した湿疹は温清飲、ジクジクは消風散。夏に悪化したら消風散。なんて使い方もあるようですが、それで上手くいくのでしょうか？

Dさんは昨年夏に頭に「おでき」ができました。かさぶたになったら、そっとしておけばいいのに、掻き崩してしまい、この繰り返しでなかなか治りません。

小児の頭の湿疹に使う「治頭瘡一方（ヂヅソウイッポウ）」を飲み始めたところ、秋の終わり頃にはすっかりきれいに治りました。当時のDさんはやや便秘がち、治頭瘡一方にはほんの少し大黄（ダイオウ）という下剤の薬草が入っているので、便通も良くなり、ちょうどよかったようです。

ところが、6月に梅雨入りしてから、同じ場所がまた痒くなり始めました。これでは昨年の繰り返しです。もう一度「治頭瘡一方」を処方することも考えましたが、最近は便通がとてもよいというので「消風散」を飲んでもらいました。夏に悪化する湿疹に消風散を試したみたというわけです。

びっくり！上手くいってしまいました。本当に不思議ですが、1包飲むと痒みが治まります。Dさんとは・・・実は私です。