「子宮腺筋症」って聞いたことありますか？

「月経困難症」とか「子宮内膜症」っていう病気は

メディアやドラマなどでも取り上げられることもあり

聞いたことあるという方が多いと思います。

子宮腺筋症はまだまだ聞きなれない言葉かもしれません。

「子宮腺筋症」は子宮内膜と同じ組織が

子宮筋層（子宮の壁の中）にできてしまう病気です。

子宮が大きくなり、月経痛が悪化したり、

月経量が増えて貧血になったり（過多月経）、

不妊症や流産・早産の原因になることもあります。

妊娠希望がなければホルモン治療になります。

一方、妊娠希望の場合は経過観察ですが、

なかなか妊娠しないと思っている間に

痛みや月経量が増えることがあるので、

（不妊症でなくても）早めに専門の医療機関で相談しましょう。

私たち一般開業医にできることは？

あらためて考えてみました。

腺筋症を作らない、予防することはできないのかな？

腺筋症の原因は複数あるようですが、

一つに子宮の周囲にできた子宮内膜症の病巣が

子宮の中に入っていく場合があるそうです。

私の場合もそれだったと思います。

昔は線筋症を子宮内膜症って呼んでいたこともありました。

それなら子宮内膜症を予防すれば、腺筋症も少しは予防できる？

って考えてみました。

エビデンス（証拠）はないって言う方もいるかもしれませんが、

エビデンスって後から証明されることもあります。

低用量ピルには子宮内膜症を治療したり予防の効果が期待できます。

ジェノゲストっていう黄体ホルモンも同様です。

やっぱり若い女性の方々には低用量ピルを飲んでもらいたい。

月経痛があればなおさらです。

皆さんの将来のことを考えて外来ではピルの話をしていますので、

「うるさいおばさん」かもしれませんが、

考えてみてください。

ジェノゲスト（黄体ホルモン製剤）のお話しをすることもあります。

月経痛は放置しない。

早めに対応しましょう。