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院長ブログ

本屋大賞 女流作家頑張る!

今年の本屋大賞が発表されました。

瀬尾まいこさんの「そして、バトンは渡された」でしたね。

昨年は「かがみの孤城」、一昨年は「蜜蜂と遠雷」、一昨々年は「羊と鋼の森」、その前が「鹿の王」でした。

5年続けて女流作家です。

「そして、バトンは渡された」についは1月30日のブログをご覧ください。こちらから>

読んでる最中も、読み終わった後も、安心感と優しい気持ちに包まれます。

辻村深月さんのかがみの孤城」は、学校関係者や医療関係者、その他思春期に関わる仕事をしている人には絶対に読んで欲しい本です。今年の3月に性虐待の講演勉強会があったのですが、ある産婦人科医に「かがみの孤城」を読んだ?と聞いたところ、途中までというので「是非最後まで読んで!」とお願いしました。どの本でも読了が大切ですが、特にこの本は最終章まで読んで欲しい。中盤まで読み進んでも、ファンタジーなのか?ミステリーなのか?よくわからないままなのですが、とても難しい問題をテーマにした小説です。読み終わって、ああ~良かったと思いますし、私は涙が止まりませんでした。そして、私もこういう大人になりたい(もう大人なんですが)、反省と希望がもてる小説です。

「蜜蜂と遠雷」は直木賞とのダブル受賞でしたね。さすが恩田陸さん、文字から音楽が聴こえてくるような、素晴らしい筆力です。ようやく文庫本も出たので、お買い求めやすくなりました。この本も長編なので読了は大変ですが、どこを読んでも音符♪が飛び出してくるような感覚を楽しめます。

「羊と鋼の森」は、宮下奈都さんの小説。ピアノの調律師の話でしたね。

2015年の「鹿の王」・・・すみません、読んでません。そういえば、同じ年に直木賞を受賞した「サラバ」も記憶になくて、2年前に読んだのでした。2015年といえば、ちょうどクリニック移転をした後で、内装の不具合が出たり、父の手術も重なり、フラフラでとても本を読む余裕などなかったのだと思います。

「サラバ」は西加奈子さんの本ですが、西さんはどうしてこんなにも男の子~思春期男子~大人の男性の気持ちを表現できるのか、と不思議になるくらいに心の描出が素晴らしいです。「サラバ」も最後まで読んでほしい作品です。女性読者にはやや読み続けるのが大変と感じる方がいるかもしれませんが、上巻で終わらずに下巻の最後まで読んでください。希望と人生のヒントが見つかります。

話がそれましたが、「そして、バトンは渡された」は気持ちよく読める本です。心が温まりますのでGWの連休中にいかがですか。

 カテゴリー:読書、本  2019年04月13日

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