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院長ブログ

性犯罪の無罪判決に異議申す!

性犯罪の無罪判決が続いてます。

こういう話は苦手という方は無理に読まないでくださいね。私も数年前までは苦手でした。加害者への怒りが込み上げてしまって、平静な気持ちを保てなくなるのです。大人になって(?)、ようやく冷静に事例に向き合い客観的に思考できるようになったのはつい最近のことですから。

・3月12日 準強姦事件の無罪判決(久留米地裁)

・3月19日 強制性交致傷の無罪判決(静岡地裁浜松支部)

・3月26日 19歳の娘への準強制性交罪の無罪判決(名古屋地裁岡崎支部) 「抵抗できない状態だったとは判断できない」として無罪。

・3月28日 12歳長女への強姦罪の無罪判決(静岡地裁) 家族7人暮らしの中で、「家族がひとりも被害者の声に気付かなかったというのはあまりに不自然、不合理」だとして無罪。

 これらの無罪判決に、産婦人科の仲間の医師からも抗議の声が上がってます。

昨年ノーベル平和賞を受賞した産婦人科医、デニ・ムクウェゲさんは、紛争下での性暴力について「レイプは性的テロリズムだ」と言ってます。

恋人や配偶者間でも性暴力はあります。そこには支配することで欲求を満たそうという「支配」の構図があります。

性的虐待はどうでしょうか?養育者からの性虐待は、入念な計画性があるといいます。だから他の家族も気づかない。性被害を受ける子どもも、何がどうなっているのかわからない。秘密にしなければいけないこと、誰にも言えないから何年も続きます。仮に家族がきがついたとしても、知らないふりをする。

・「親が(未成年の)子どもを守るのは当たり前」という「常識」が通用しない。

・娘が、自分の夫から性的虐待を受けていることを知りながらそれに目をつぶる母親がいる。

・あるいは、彼らの欲するままに娘を差し出すという「非常識」も現実にある。

・子どもの性的虐待は、生まれてから始まるのではなく、生まれる前から始まることもある。

「“人間と性”教育研究協議会」会報より

 これが性的虐待です。「家族が気づかないはずはない」とか「抵抗できないはずはない」というのは大きな間違いです。理不尽な判決に怒りや疑問の声が上がってます。裁判官には、性暴力・性被害・性的虐待について、人権を守る立場からしっかり学んで欲しいと思います。

 カテゴリー:人権、性教育  2019年04月17日

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