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院長ブログ

子宮内膜増殖症の予防について

子宮内膜増殖症はその名の通り子宮内膜が増殖しすぎたもので、良性の疾患です。主にエストロゲンが関与します。

妊娠出産回数が少なくなった日本では子宮内膜増殖症が増えてます。その理由は・・・?

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卵巣から出る女性ホルモンは2種類あります。

エストロゲンと黄体ホルモン(プロゲステロン)です。

エストロゲンは子宮内膜を増殖させ、黄体ホルモンは増殖を抑える作用があります。

エストロゲンと黄体ホルモンのバランスで、エストロゲンの刺激が強いと、子宮内膜増殖症が起こりやすくなります。

例えば、排卵がない方 ⇒黄体ホルモンは排卵後に卵巣から分泌されますが、排卵が起こらないとエストロゲンだけが子宮内膜に作用して内膜を厚くさせます。

妊娠回数が少ない方 ⇒妊娠中は黄体ホルモンが大量に分泌されるため、妊娠回数が多い方は内膜増殖症や子宮体がん(内膜がん)のリスクが低くなります。

太っている方 ⇒エストロゲンは卵巣だけでなく、脂肪でも作られるので、太っている方はエストロゲンの刺激で内膜増殖症や子宮体がんのリスクが高くなります。

肥満は自己努力でどうにかなりますが、排卵できないとか、妊娠回数が少ないというのは、体質や、生活する社会で決められてしまう要素が高いので、予防策を考える必要があります。

それではどうしたらよいのでしょうか?

<低用量ピルで予防>

また、低用量ピル~~・・・と思った皆さんごめんなさい。私、ピル好きなもので。

低用量ピルは子宮内膜を薄くさせる作用があるので、将来の子宮体がん(内膜がん)や子宮内膜増殖症予防のために、ピルを飲むのは大賛成です。

さて、ここで「あれ?なんか変・・・」と思った方がいるかもしれません。

排卵が起こらないと内膜増殖症になりやすい・・・?

でも、排卵って卵巣がんのリスクになるんじゃなかったかな~~?

素晴らしい!その通りです。

排卵は卵巣がんのリスクになって、無排卵は子宮内膜増症や子宮体がんのリスクになる・・・?

そうなんです。

だから、現代日本女性は自分の体を守るために、若い女性は低用量ピルで

1.子宮内膜を薄くして

2.排卵を抑えて

疾患予防をしていくのです。

<子宮内膜増殖症の早期発見>

最後に少しだけ早期発見について。

子宮内膜の異常は初期から症状が出ます。

閉経後の不正出血や、出血が持続する場合(2~3週間以上)は、産婦人科を受診してください。

 カテゴリー:低用量ピル、月経 , その他(産婦人科関連)  2019年12月28日

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