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院長ブログ

荻野吟子 日本初の女性医師

日本人女性初の国家資格を持った医師、それが荻野吟子です。

荻野吟子の生涯を描いた映画「一粒の麦」が上映されています。

観に行きたいのは山々ですが、都合がつかないため残念です。

荻野吟子といえば、渡辺淳一の小説「花埋み」ですね。

渡辺淳一のファンの方なら読んだことがあると思います。

明治時代の話です。

吟子は、女に学問はいらぬ、嫁に行って子を産めばよいと言われ結婚させられますが、夫から性感染症をうつされて離婚します。

その苦しさをばねに医師になる決意をします。

しかし、明治時代に女性が入れる医学部はなく、苦労に苦労を重ね、35歳にしてようやく日本初の女性医師となりました。

それから100年以上経った今でも、日本のジェンダーギャップ指数は153カ国中121位です。

もちろん、荻野吟子が生きた頃に比べたら、女性の地位は向上していますが、医学部入学試験でもみられるように、女性差別は残ったままです。

吟子はキリスト教に入信し、敬虔なキリスト教徒と再婚します。

二人は北海道に渡ります。そのため、「一粒の麦」の上映も北海道で多く開催されてます。

このあたりは、「道ありき」「銃口」「氷点」などの著者、三浦綾子と似似ているところがあります。ちなみに私は三浦綾子の大ファンです。

そういえば、渡辺淳一も札幌医科大学出身で、北海道を舞台にした作品が多いですね。

さて、荻野吟子の生涯を描いた小説、渡辺淳一の「花埋み」に影響を受けたのは私だけではありません。

大阪にSACHICOという性被害者支援センターがあります。日本で初めてのワンストップ支援センター、それを立ち上げたのが、阪南中央病院の加藤治子医師です。

加藤治子先生は今年たぶん71歳です。

「自立して生きたい」と医師を志し、大阪市立大学に入学。在学中に「花埋み」を読んで、「女性の心と体の健康を守りたい」と産婦人科を選びました。

2月20日に加藤先生にいらっしゃいます。

「性犯罪被害者の対応についての研修会」で、性被害に関わる警察、自治体、医療従事者が対象の研修会です。

加藤先生の話は2回聴いたことがありますが、何回聴いても勉強になります。何よりも、心の強さと道を拓く姿勢がこちらに伝染するので、自分を強くすることができます。

あ~、加藤先生にお会いするのが楽しみで仕方ありません。

 カテゴリー:読書、本 , 音楽、芸術、映画 , 日常、諸活動  2020年02月12日

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