院長ブログ
「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」
ノンフィクション本大賞受賞、英国在住のブレディみかこさんの話題の本です。
海外在住の日本人女性が書いたエッセイやコラムは、具体的な事例やエピソードがリアルで、日本との違いにビックリさせられます。
日本人の母親と、アイルランド人の父親の間に生まれた息子は、小学校はカトリック校に通っていましたが、中学から「元底辺中学校」に通い始めます。
様々な人種、様々な階級の子どもたちが集まる学校で、思春期の息子たちの成長の物語です。本の帯には「親子の成長物語」と書いてありますが。
人種差別、いじめ、貧富の差など、子どもがどう感じ、親や学校、大人はどう対応すればよいのか、ヒントを与えてくれる本だと思います。
また、私が衝撃を受けたのは、学校の教育が日本と違うところです。
例えば性の多様性について。
日本ではLGBTという言葉を使います。
レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、ホモセクシュアルのことです。
著者の中学1年生の息子が、英国の学校で学んだのは、LGBTQです。
Qは、クエスチョニングのQです。LGBTのどれかに決めることができないジェンダーのことです。
日本でも、医療者や教育者など専門家の間ではLGBTQと必ずQをつけますが、私は、子どもたちに教えるときは、LGBTだけでQを入れてきませんでした。
子どもたちにはできるだけ簡素な方がいいかなと思ったからです。
でも、そういう考えは間違っていました。考えすぎでした。
日本の大人は、LGBTがあって、そこに後からQが加わったという認識の方がほとんどだと思います。最初からLGBTQなら、何ら問題なく、子どもたちの素直な頭に吸収されるのです。
それから、私が最も衝撃を受けたのは、夏休み前の性教育です。
避妊の話とかではありません。
すでに、小学校の頃に性について学んでいて、中学1年生の性教育は人権教育です。
それもFGMについて。
FGMとは、Female Genital Mutilation(女性器切除)のことです。
「FGMはアフリカや中東、アジアの一部の国で行われる慣習であり、女性器の一部を切除、または切開する行為で、「女性割礼」とも呼ばれている。」
「・・・出血や感染症のために死に至ることもある。不妊や精神的トラウマ、出産時のトラブルなど、少女たちの将来にも悪影響を与える危険な施術・・・」
日本では、子どもたちはもちろんのこと、大人でもFGMについて知らない方がいると思います。私もFGMについて知ったのは、大人になって性教育をするようになってからです。
それを、英国では中学1年生で学ぶわけです。それも、言葉だけでなく画像も使いながらの説明ですから、気持ち悪くなる女子もいます。しかし、人権教育としてとても重要なことです。
リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)という権利があります。1994年の カイロ国際人口・開発会議ではじめて提唱されたもので、歴史はまだ浅いです。
その中に、FGMから女性を守るということも入っています。
クリニック概要
横浜市営地下鉄「センター南駅」の改札口を出て、
エスカレーターを下り、
5番出口右1つ目のビルCM-PORTビル8Fです。
- 診療科目:
- 婦人科
- 住所:
- 横浜市都筑区茅ヶ崎中央50-17
C・M ポート8F - TEL:
- 045-949-2212
- 最寄駅:
- 横浜市営地下鉄線「センター南駅」
5番出口出てすぐ
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日/祝 | 日祝 |
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14:00~18:30 | - | ◎ | ○ | - | ○ | - | - |
休診日:月曜、日曜、祝日 ◎:火曜午後は15時からとなります。
※受付時間はお知らせ欄にてご確認ください。
※第1土曜日は植田院長と浅野涼子医師の2診体制となります。