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院長ブログ

横浜総合病院広報誌にHPVワクチンの記事

横浜総合病院の広報誌「プロムナード」をいつも楽しみにしてます。

5月号の表紙は「こいのぼり」、そういえば、今年はこいのぼり見なかったなあ。

私は4人きょうだいで、女子が3人、弟が1人いるので、小さい頃は家の庭に毎年こいのぼりを飾りました。

田舎ですから、超巨大こいのぼりです。

5月が近づくと、じいちゃんが庭に何メートルもある杭を打ってくれて、そこにたぶん7匹は泳いでいたと思います。

朝取り付けて、夕方はずす。雨の日はお休みですが、5月5日頃って、あまり雨降らないんですよね。

表紙のこいのぼりの写真から、昔のことを思い出してしまいました。

さて、このプロムナード5月号に「子宮頸がんのワクチン接種の現状」と題して、HPVワクチンの記事が載ってました。

HPVとはヒトパピローマウイルスのことで、子宮頸がんの原因となるウイルスです。

内容は、日本で子宮頸がんが増えているということ、HPVワクチンが子宮頸がんの予防に有効であること、ワクチンの安全性などが紹介されてます。

この記事を読んで、孤独な毎日を過ごしている私ですが、産婦人科の仲間と繋がっている~~と、嬉しくなりました。

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先進国の中で、日本だけが子宮頸がんの死亡率が上昇傾向!

日本の5大癌といえば、胃がん、大腸がん、乳がん、肝がん、肺がん。いずれも死亡率が減少傾向(あるいは横ばい)なのに、子宮頸がんの死亡率は増加傾向!

子宮頸がんの若年化が急速に進んでいる。

将来妊娠希望の女性が子宮頸がんになり、子宮温存できるかどうかが問題になっている。

さらに、子宮頸がん合併妊娠も問題になっている。

(HPVワクチンで、日本の20~30代女性の子宮頸がんを80~90%減らせると考えられてます。)

それなのに、かつて70%あった接種率が(1994年~1999年度生まれの女子)、1%に満たないものとなってしまいました。

「日本だけが6年半前の状況から前に進めず、子宮頸がんの予防に関して世界の標準とかけ離れた状況になってます。」


今、小児科では、麻疹や風疹などの予防接種を延期しないでというメッセージが出されてます。致死率が高いウイルス感染症をワクチンで予防してきたわけです。

コロナウイルスのワクチンも開発中ですが、今あるワクチンの接種も大切です。

HPVヒトパピローマウイルスは、感染してすぐに症状が出るものではありません。10年後の子宮頸がんを予防するものです。

コロナ禍が落ち着きましたら、接種を始めてください。

小6年~高校1年生まで無料で接種できます。

3回接種に半年かかるので、高校1年生は9月までに1回目の接種をするようにしてください。

お願いします。

 カテゴリー:がん(予防、検診、治療)  2020年05月20日

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