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院長ブログ

子宮筋腫 手術する?しない?

子宮筋腫は良性の腫瘍です。

多くは経過観察となりますが、症状や貧血の状況から手術を提案することがあります。

手術というと、こわいとか、いろいろ間違ったイメージを抱く人がいます。

子宮が無くなったら女でなくなった気がする。

急に老けるのではないか?

更年期症状が心配。

全て間違った考えなのですが、子宮の働きがわかってなければ、そう考えるのも無理ないかもしれません。

それでは、子宮という臓器について考えてみましょう。

子宮は赤ちゃんを育てるところです。

女性ホルモンを出しているのは卵巣です。

子宮が無いと何が困るかというと、妊娠できないことです。

だから、これから妊娠を考えている年齢では、子宮筋腫で子宮を取るということはまずありません。

安心してください。

もう妊娠の希望が無い方には、子宮を取る手術の話をすることがあります。

ここでは子宮を取ってしまうメリットを考えてみましょう。

・筋腫が原因だった症状が無くなる

・月経(子宮出血)が無くなる

やっぱり、出血から解放されるメリットは大きいですよね。

それから、産婦人科医として、たくさんの更年期障害の患者さんを診ているから、なるほどなと思うことがあります。

子宮がないと月経が無くなって閉経の時期がわからないですね。

何となく調子悪いなあ~と思ったら更年期障害だったということがあります。

そして、更年期障害の治療にHRT(ホルモン補充療法)というのがあります。

エストロゲンという女性ホルモンを補充する治療で、更年期症状は劇的に改善します。

ところが、子宮があると不正出血などの副作用が出たり、子宮体がんの予防に黄体ホルモンの薬を併用しなければなりません。

子宮の無い方のHRTは簡単です。

エストロゲンを補充するだけ。

出血もしない。

子宮体がんにもならない。

薬の量も自由自在に調整可能。

子宮を取る手術って、そんなに怖いものではないですよ。

 カテゴリー:子宮内膜症/子宮腺筋症、子宮筋腫  2022年01月20日

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